LUZの熊野古道案内

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2005年 08月 27日

熊野の旅 番外 世界遺産 金峯山寺

 今度は高野のふもとから吉野に回ります。
 吉野といえば桜の名所として名高いところです。その中心にあるのが『金峯山寺』(きんぷせんじ)です。山伏・密教のお寺です。ここを拠点に役の行者(えんのぎょうじゃ)の開いた修験の場所『大峰山』に入ります。
 お寺は中央に大きなお堂があり、秘仏が祭られています。今年は御開帳の年でもう少しの間だけ拝観出来ると思います。秘仏という意味では今がチャンスかもしれませんが、普通の秘仏とはいささか趣の違うものです。
 密教の世界で罪障のある人が御祈祷をお願いしに来た時に参拝させたのだと思いますが、極彩色の巨大な仏様が覆いかぶさるようなポーズで祀られています。
 物見遊山気分で見ると漫画ティックな感じすらしますが、穂の暗い中で、山伏の祈祷と共に仰ぎめれば、昔の人なら肝を潰したものと思われます。
 お寺のがらんとしてはお堂の数が沢山立ち並ぶというものではないですが、修験のための宿坊が昔から沢山あります。
 ここには義経と静御前の話も残っています。今でこそ、ここ吉野山も大阪、京都から日帰りコースですが、昔はこの奥吉野は地の果てだったのです。落ち行く義経にとっては追っ手からひとまず身を隠せるほどの場所だったわけです。
 この吉野山からは秘境熊野に向かって『奥駆け』といわれる山伏専用の街道が延びていました。都に向かっても稜線伝いに山伏道があり、更には東北月山・羽黒山まで通じていたようです。
 一般街道と違い関所も無く最短距離を抜けて行ったようです。
 山伏は修行僧という顔と間諜という二つの顔を持っていたといわれます。通行手形が無くても全国を自由に動けたといわれますが、本物の修験は里道の街道はあまり使わなかったようです。
 古くより天下を動かす出来事の影には山伏の影があったようです。この最短の道と鍛え抜かれた健脚無しでは、諸国間の連絡もままならなかったのです。歴史的には忍者よりはるかに古いものです。
 吉野山を散策する分にはまさに観光地吉野の部分ばかりが目に付くと思います。しかし、その辺にある小さな祠とかの由緒書きなどを見ると、南北朝だなんだかんだの立役者のゆかりの場所が一杯あるようです。

修験の寺らしく全てがたくましく出来ています。


by je2luz | 2005-08-27 01:16 | 熊野 | Trackback | Comments(0)
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