LUZの熊野古道案内

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2012年 05月 31日

熊野の旅 尾鷲・熊野高規格道路 新鹿 2

 新鹿は熊野市内でも有数の石材産出地でした。
 この地方には「紀州御影」という硬い岩石が取れる場所が多いのですが、採石するのに適した地形もあまりないので熊野市の新鹿・大泊や尾鷲市の賀田・三木里など限られた場所になります。
 昔は大型機械を使う訳でも無かったので結構地形の悪い所でも採掘していましたが、段々そうしてところは消えました。
 今では「紀州御影」自体の需要が少なくなったらしく、山での採掘はほとんど無いようです。
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 この光景は「高規格道路・尾鷲・熊野道路」ですが、石材の産地なのに切り取った部分は見事な赤い土です。
 切り取った斜面でかすかに見えている白い部分が御影石の塊です。
 この赤い土でい粘りけの少ないものは「渋土」と呼ばれて、運動場に入れたり宅地の表面に敷いたりします。
 我が家の土地はこの新鹿の渋土を40cmほど入れてかさ上げしてあります。
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 このトンネルは新鹿の里川と湊川を結ぶ短いトンネルの工事現場です。
 こうしたトンネルも岩の部分にぶつかるとものすごく硬い「紀州御影」になります。
 トンネル工事で出てくる廃土は灰色と言うより白いくらいの石を砕いたものです。
 全く肥料っけも無いものですから、これを積み上げておいたら5年たっても草も生えてきません。
 そして、赤い土も河川が運んだり海の中から隆起したような栄養のあるものではありません。
 このような残土は15Kmも離れた市内金山町の山に運ばれて、元ミカン畑「国営パイロット」の谷を埋めています。
 元・みかん園と言っても転作奨励で梅に変わっていて更には放置されたようなところが多かったのです。
 そのミカンも梅も、その農園も元は「税金」だったのです。
 その広大な農園を、今度は税金で埋めてしまったのです。
 更に…
 「農地」である所を埋めるので埋めた土地も「農地」なのです。
 税金で作った農地を埋めるのですから当然とも言えるのですが、この新しい農地をそのまま放置できないので、これ又税金を使って市民農園にするとか…
 肥料っけも灌漑施設もないところを市営の農園にするのですから先が見えます。
 金を入れ続けてイジするか、国にも市民にも内緒で放置するか…
 
 「礫などで埋めた所を又金を掛けて農園にするのか…それで無くても市内の農地が放置されているのに…」と質問すると…
 市長さんは、「礫の方が雑菌が無いので良いのです。礫耕栽培でやります」と答えられました。
 「礫耕栽培」で作ると生育も早いのは分かっていますが、公務員を使ってここで実験農場をやるって意味や感覚が分かりません。
 けっして共産主義の市長では無いです。
 ただ、農林省的発想なのです。
 コルホーズ・ソホーズなんてのを子供の頃に教科書で習いましたよね。
 まあ、この切り取りやトンネル部分の廃土でお金を肥やしにするような農園も出来る様です。
 農水省に叱られないように、まだまだ計画の高さまでも埋めていない所に「ひまわり」を植えてあります。
 植えるためにものすごく綺麗なマウンドを造成したり…二重三重四重に税金を積み重ねています。
 そもそもこの道路が税金垂れ流し工事ですからね。
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 この写真は金山の残土捨て場の現状です。
 この赤い土は工事現場から運んだもので、この綺麗に作ったマウンドにひまわりの苗が綺麗に植わっています。
 ボランティアが苗を作って植えたのではありません。
 そして…
 この土地はもうすぐ更に10mほど埋め立てられるのです。

 いやはや、日本国ってお金が有り余っているのですね。
 こうしたことが疑問にも思わない人だけが知事や市長になれるのでしょう。
 そして、もしこのひまわりがまともに咲いたとしたら…
 新聞・テレビは褒めるんです。
 そして、文化人も「殺伐とした残土捨て場が綺麗になっている」と絶賛するのです。
 数年先にどうなっているなんて見にも行きませんけどね。
 
 おかしいと思うことがおかしいのでしょうかねえ…
   
 
熊野市周辺地図です
 

 
 

by je2luz | 2012-05-31 11:21 | 熊野 | Trackback | Comments(0)
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