LUZの熊野古道案内

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2012年 04月 05日

熊野の旅 行く末は…

 源氏の末摘花の姫君は荒れ果てたお屋敷で暮らしていたとか…
 いくら荒れていても人の暮らしている家はそれなりに家として立ち続ける物です。
 人が住まなくなると廃墟になります。
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 この家などは「源氏物語」ではなく「雨月物語」の世界です。
 家とは人が住んではじめて「家」なのです。
 人が住まなくなると「家」から「魂」が無くなって、ただの工作物になるようです。
 この廃屋だって、人が住む続けていたら、「古家」として立派に雨露をしのげたでしょう。

 この廃屋は山間部で見かけた物です。
 でも、田舎では珍しくないです。
 昔なら集落の人が集まって解体し、風呂の薪などにしてきれいにしたものです。
 薪にならない物や多すぎる分などは畑で燃やして処分したのです。
 でも、今はこうした物を解体すると「産業廃棄物」になり、これを燃やすことは違法になります。
 寄り合ってそうした作業をするにはみんな年を取りすぎています。
 それに、子孫が居ても音信不通
 かくして、朽ちるに任せた家が出てきます。
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 二枚目の写真は台所のあった側からの眺めです。
 台所であったのはこの土の塊で分かります。
 ここに「おくどさん」が座っていたのです。
 ここが生活の中心だったはずです。
 戦時中の物の無かった時代…
 山の中で田んぼも少なく、「山働き」や「筏流し」で生計を立てたのでしょうが、それでもここには温かい火が焚かれ、人の声が満ちていたのでしょうね。
 
 この家は明るい集落の中にあります。
 山の中の一軒家じゃ無いのに…
 一軒欠け、二軒欠け…
 世間では「限界集落」と呼ばれるようになり…
 いつかはそこに集落が居たこと、そこに人が暮らしたことも忘れ去られるのですね。
 手の付けようのない現実です。

 
熊野市周辺地図です
 

by je2luz | 2012-04-05 10:57 | 熊野 | Trackback | Comments(0)
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