LUZの熊野古道案内

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2012年 01月 23日

熊野の旅 限界? ヤッサノセ

 この時期にこの周辺の集落では「初集会」とか言われる「区・集落」の総会が開かれます。
 この「区」は行政上は何も根拠の無いものですが、この代表者の「区長」「町内会長」はその地区の代表と言うことで役所が地元の意見を聞く時の代表者になったりします。
 昔はその地区の名士がずっと持つことになっていましたが、今の時代には「名士」「旦那さん」なんてのがどんどん居なくなってしまい、最初の頃は「目立ちたがり」「やりたがり」の人がやる例もありました。
 近年では過疎と老齢化で引き受け手が無くて困る所が増えています。
 体力的にもしんどいので二年とかの任期が切れれば兎に角やめられるように会則を変えたり…
 飛び飛びにしか家が無く、空き家だらけで…
 何かやろうにも実行部隊が高齢者ばかり…
 「昔取った杵柄」もその気があっても重くて持ち上がらない…
 見かけは「限界集落」では無くても先が見えている…
 「そんな所が増えた…」なら良いのですが、ほとんどがそうなのです。

 昨日もある集落の「初集会」に出席しました。
 顔ぶれは二十年前も同じ…
 50人ほどの出席者で年金対象でないのは10人も居なかったでしょう。
 区長も体調を理由に退任して交代でした。

 そして…
 何十年も続いてきた「区の盆踊り」が議題になりました。
 踊り手が居なくて音頭取りの稽古をしても謳いようが無いのが近年の盆踊りです。
 「ソーラン」は踊っても「ヤッサノセ」は踊らないのが今の人ですからね。
 「全国で踊っている」「流行ってるんだぞ!」となったら徹夜ででも踊るのでしょうけどね。

 初盆の家が主体で盆踊りが行われ、みんなで供養してきたのですが…
 初盆は減らないのですが、遺族がもう地元に居ない事が多いのです。
 一時帰省で初盆の寺参りと墓参りに来るのですが、地元に居る時のように一週間も十日も初盆の関わっていると言うことが出来ないのでせわしなくて集落主催の盆踊りにつきあっていられないという声もあるようです。
 初盆供養はそれぞれ所属の宗教団体でありますからね。
 「曹洞宗」「日蓮宗」「天理教」少なくとも三つはある所です。
 それは「宗教行事」ですから抜けることは出来ないし、それぞれの所で「灯籠焼き」の盆踊りをやります。
 だから、区でやっても合理化にはなっていないのは確かです。

 昔は盆踊りが盛んで…・みんなの楽しみで、お盆の時期にはお寺・お墓・小学校の運動場などあちこちで幾晩も行われました。
 それでも、毎晩毎晩踊り手も見物人も一杯集まったものなんです。
 帰省した同級生との再会もあり、恋もうまれ、帰りの夜道で…なんて事もあったのです。

 それなのに…
 「区主催の盆踊りをやるかやめるか」という議題では、圧倒的多数で「やらない」という事になりました。
 今まで会場に使わせて貰っていたお寺は初盆の家があればお寺として灯籠焼きもあるでしょうし、盆踊りもやるとは思いますが初盆が無ければ取りやめでしょうね。
 
 この「区の盆踊り」は昔は「青年団の盆踊り」で小学校の運動場でやっていたものです。
 来る人が少なくなるし、青年団が消滅するし…それを「区」が受け継いでだだっ広く感じるようになった小学校の運動場から一番檀家の多いお寺の庭に引っ越したものだったのです。

 寂しい話ですが、これが一つの現実です。
 やめられていた伝統行事を復活させる話も見聞きしてきましたが、この先では集落自体が維持できないくらいですから無理でしょうね。
 以前の取りやめた理由は、大体において「古くさい」というものだったので見直しも出来たのですけどね。
 下の写真は前にも載せた50年以上前の盆踊り風景です。
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by je2luz | 2012-01-23 10:37 | 熊野 | Trackback | Comments(0)
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