「どぶろく祭」に行って思うことなのですが、いかにも日本人らしい光景なんです。
日本人って基本的に多神教民族ですし、神道でも仏教でも耶蘇教でも回教でも果てはオームでも…何でもござれです。
最近は少しうるさくなって登録しにくいようですが、「教義」「教祖」「信者」が居れば『宗教法人』という、税法上もすごくありがたいお墨付きが貰える国ですからね。
もちろん、そんな登録なしでも「宗教」を名乗るのは自由ですしね。
と、言うことで、一般的に、何様へでもお参りするけど、取り立てて何様がありがたい訳でも無い人が増えています。
江戸時代などなら戸籍が寺にあったようなものですから、所属だけは分っていたのですが、今では田舎から出て行って都会に暮らす人には自分の家が何宗なのか知らない人も多いようです。
かと言って、「独立宣言」も無し…
そのくせ、「葬式」はお寺でする物と決めてかかっています。
適当に見繕って参ったことも無いお寺の聞いたことも無いお経に送られる…
まあ、「お経」ってのはあげて貰うだけでありがたく、「成仏」出来るなんて「お経」の中に書いてありますから、それでも良いのでしょう。
『どぶろく祭』は『大森神社の祭』なんです。
でも、ほとんどの外来者には『イベント・どぶろく祭』ですね。
神社に立ち寄って拝む人は半分も居ませんね。
まっすぐ、『神社横の広場へ直行です。
地元の人はちゃんとお参りしてしているようですけどね。
だって、「大森神社」は氏神さん・鎮守様ですからね。
日本の風習ではここの人は自動的に「氏子」になっちゃうんですから…
これも説が適当に分かれて…
産まれた土地の氏神さんに所属するという説と、居ま住んで居る所の氏子なんだというのがあります。
最近では、お祭りの主催者・実行委員などは後者の説を便利に使います。そうしないと祭が出来なくなりますからね。
今日の写真のように中心ががらんどうの会場風景はテレビや新聞には載りません。
カメラマンは結構神経を使いますからね。
左手の木々の所が「大森神社の社叢です。この距離でもお参りに行かない人が居るんです。
もっとも、氏神様って絵のは「何に効く」なんて無い物がほとんどですね。
この「社叢」は私の手元の文化財リストにあったけど「どぶろく祭」は文化財では無かったような気がします。
今はどうなのでしょう?
来年もこのお祭りは11月23日です。
必ず「お抱え運転手」を付けてお参りに来てください。
お参りのついでに「どぶろく」を飲むのでしょうからね。
「飲むなら乗るな!」の立て札が並びます。
熊野市周辺地図です