人気ブログランキング |

LUZの熊野古道案内

je2luz.exblog.jp
ブログトップ
2011年 10月 28日

熊野の旅 冬の前だけど…温州ミカン

 このあたりの海岸線はミカン畑がたくさんあります。
 と、言うより…
 平地が少ないので水田が少なく、都会が遠いので蔬菜園芸は発達せず、しかし、気候は温暖なので「ミカン」と言う事になったようです。
 農地が傾いていても良いし、段々の農地でも棚田のように利水を考えなくて良いし…

 昔からミカン栽培が行われていたようですが、戦後になると「国営パイロット」なんてみかん園が作られたりして一気に面積が増えました。
 これが紀州だけなら良かったのですけどね。
 九州から静岡あたりまでの暖かい地方全部で広がったのですから完全な生産オーバーになってしまいました。
 生産過剰になったら、国の方で「転作補助」なんてのをやりました。
 熊野の国営事業でやった「金山パイロットみかん園」もかなりの面積を伐採し「梅畑」に化けさせました。
 事実上、梅栽培は軌道に乗らず廃耕状態になったのはあまり知られていません。
 
 ミカンという物は昔ではこたつに入って…と、言う情景が浮かんだ物ですが、温州ミカンの改良が進んでどんどん早く採れるようになりました。
 何しろ、出始めがものすごく高値でそれこそ日に日に下がるのが市場の値段でしたから、必死に品種改良や栽培方法を考えたのです。
 あの大きなミカンの木をハウスに入れてがんがん重油を焚く…なんてのもあります。
 将軍様に献上する訳でも無いのですが、ここまでやるんですね。
 これも、増えすぎて燃料代も出なくなったりもしたようです。

 「青切りミカン」なんてのも、昔は9月末頃だったのが、今では8月末くらいには出てくるようです。
 そんな特殊なものでは無い、「普通のミカン」もどんどん「早生」に成ってしまいました。
 たしかに、早くから甘いしおいしいのですが…
 いまは10月の末です。
 この時期にこの辺のミカン畑には全く実の無い木が増えています。
 「総取り」と言って、最後の収穫と同時に商品にならない実も取って畑に放置するのです。
 実を残すと木の精力が無駄になりますからね。

 「晩生」なんてのがほとんど無くなっていますから、「お正月のミカン」が少ないのです。
 少なければ値段も上がりますよね。
 でも、今更「晩生」を栽培し直す農家は無いですね。
 農園主も年を取りすぎていますからね。
 このままだと、小規模農家のミカンが無くなる日が来るかも知れません。

 と、言う事で…
 「温州ミカン」のおいしいのは、今から少しの間です。
 市場や店先では見かける事は少ないでしょうが、三重・南紀のミカンは甘いですよ。
 東京の人のように「静岡ミカン」の酸っぱさに慣らされている人には甘すぎるかも知れません。
 日本橋の百貨店に出店していた頃にはよく言われました。
 『あなた なんかやったでしょう! 甘すぎるわよ!」なんってね、
d0045383_11433752.jpg

 正月を過ぎると上のような「晩柑」類になっれしまいます。
 それなりに、食べるとおいしいのですが、何しろこいつらは面倒ですからねえ…

 
熊野市周辺地図です
 

by je2luz | 2011-10-28 09:45 | 熊野 | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : https://je2luz.exblog.jp/tb/14837890
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]


<< 熊野の旅 こんなのやるそうです 宣伝      熊野の旅 観光という名の環境・... >>