LUZの熊野古道案内

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2005年 08月 05日

熊野の旅 古道歩きの食べ物 5

 魚関係を紹介してきましたが、熊野には山間v部を中心に『高菜漬』が作られてきました。
 基本的には暖かいところなので漬物には向かないのですが、黒潮洗う海岸から一山越えると、境界の高さ400m~600mの山にさえぎられて海風が入らないので、冬場はものすごく冷え込みます。夜間は毎日零下に下がるのです。その寒さがおいしい高菜と高菜漬を作り出します。
 今は、全国何処にでも高菜漬が売っていますし、紫がかった緑の新漬けが出ています。
 これは漬けて新漬けの間に冷凍保存したものです。高菜漬はすぐに発酵が進み色が変ってきます。昔はこんな新漬が食べられるのはほんの短い間でした。
 発酵の進んだ高菜漬はベッコウ色した物になります。当然匂いも発酵臭がしてきます。最近ではこの古漬を売っている事もあります。新漬とは全く別のものと思ってください。
 この高菜漬で作る『めはり寿司』も、当然新漬のものと古漬のものがあります。普通に市販されているのは新漬のものですね。
 目はりは中に包むご飯に色々あります。それが家庭の味です。
 高菜漬の茎の部分を細かく刻んで醤油を絡めご飯に混ぜたものを包むもの、鰹の削り節を醤油で味付けしご飯に混ぜたものを使うもの、何も混ぜないで白ご飯を使うもの、寿司飯を作って使うもの・・・などがあります。それぞれ趣の違うものです。
 こうしたご飯を高菜漬の葉っぱの上に乗せ包み込んだものです。まさに、田舎の庶民の食べ物です。昔は大きく作ったこれを竹皮で包んで山働きなどの弁当にしたそうです。
 これに似たもので、採れたての高菜の葉っぱをさっと湯がいて、その葉っぱを広げて酢味噌を塗りご飯を包み込むインスタントの食べ方もあります。一寸ピリッとした味です。
 包むのが好きな熊野の人は『チシャ菜』の葉っぱでも酢味噌を塗って温かいご飯を包んで食べました。これは作って置けないので、手巻き寿司風にその場で自分で作ります。
 昔はこの地方ではチシャ菜がどの家でも植えられていました。海岸線なら年中チシャは育ちます。
 このように葉っぱで包む寿司が普段から食べられているところでした。
 高菜の漬物の生産量が少ないので、役所などが熊野名物と宣伝するくせに入手しにくいものです。今度合併する紀和町が熱心に漬物を推奨しましたから、生産量が増えたようにはなるでしょうが、絶対量は少ないですね。高菜漬の生産量では高知が圧倒的に多いです。
 目はり寿司には茎の細い品種で無いと噛み切れません。簡単に作れますから、一度スーパーの高菜漬ででも作ってみてください。温かいご飯で作ってすぐに食べれば、駅弁よりおいしいものが出来るはずです。
 写真はおいしい高菜を育てる大又川です。


 

by je2luz | 2005-08-05 15:42 | 熊野 | Trackback | Comments(0)
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