LUZの熊野古道案内

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2011年 09月 18日

熊野の旅 急傾斜故の被害 大馬 2

 大馬の集落は急な谷…沢…沿いに張り付くように下から上へ積み重なっています。
 その沢沿いに、急な道路が上ってゆきます。
 かつてはその沢が生活の中心だったはずです。
 井戸など掘れる地形ではありませんからね。
 黒いホースが出来てからは、高いところで取水した水を簡易水道にして使ってきたでしょうが、竹の樋などの時代はこの沢水が生活のすべてだったと思われます。
 私が子供の頃には、もっと大きくて上流の人家の数も多い、「大又川」の流域でも、川や農業用水を生活用水として使っていましたからね。
 地形のおかげで、昔は暮らしよかったかもしれません。
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 近代になると、ものすごい急坂ですから、自転車もあまり便利とはいえないし、自動車の時代になっても、若葉マークの人だと、いったん止めてしまったら発進できない…という恐怖に襲われるような所です。
 この急峻な沢が、今回は暴れていました。
 集落の中を流れているところでは、「大抜け」はありませんが、道路はずたずた、ほとんどの家に水が入るという被害が出ています。
 沢が小さくて、大抜け部分が少ないので、下流の井戸側沿いのように、視界が白くなると言うような光景ではありません。
 ただ、道も家も無事なところの方が少ない状況です。
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 復旧作業には重機や最低2トンダンプが入れなければなりません。
 それを入れるには、真ん中を走る道路の更なる補強が必要ですね。

 昔は「杉苗」の生産が盛んだったので、ここで作られた杉の苗が熊野周辺の山にはたくさん植えられているはずです。
 でも、「杉苗」を作ると言うことは、土地がそんなに肥沃ではないし、水田に出来ないところがたくさんあったと言うことでしょう。
 「大馬の杉苗」は「採種」の段階からまじめに取り組まれたものなので、この地方では信用があったものなのです。
 時代とともに、効率の悪い段畑での杉苗作りはなくなって行きましたし、林業自体の衰退しました。

 大馬は中心部から車で10分ほど…
 なのに、「山の中の隠れ里」なんです。
 文化人が好む風景です。
 でも、過疎は進むし…
 今度の災害で、ここを離れる人がいなければ良いのですが…


 
熊野市周辺地図です
 

by je2luz | 2011-09-18 11:57 | 熊野 | Trackback | Comments(2)
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Commented by papapaddleraki at 2011-09-18 12:55
初めまして。
9/15に大馬に入り、泥出し、畳上げ、土石流によって母屋に倒れかかった小屋の撤去などの作業をさせて頂きましたが、以前に何度か小坂トンネルからの抜け道に通った時に見た麗しい山郷の惨状にとても辛い思いでした。大馬はとにかく道路の復旧が急がれますね。道路が通れない限り、復旧作業は進みません。
Commented by je2luz at 2011-09-18 13:51
 応急の道路だけは確保されていますが、元も道路自体が狭かったので…

 田んぼの護岸などの部分が多いので、復旧には時間が掛かりそうです。
 なにしろ。市内でこうした現場が数百カ所はありますからねえ…
 それに、昔に比べ土方の数も減っています。
 どでかい物以外は儲からないのでよそからの参入も少ないでしょうしね。
 かといって、普段には昔のように土方を食わせるほどの仕事は無いですしね。


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