LUZの熊野古道案内

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2011年 06月 22日

熊野の旅 丸山千枚田 虫送り

 昔は何処の田舎にもあったらしい「虫送り」と言う行事が、紀和町「丸山千枚田」であります。
 「残っています」と書かないのは、残っているのではなく「復活させた」物だからです。
 千枚田自体が廃棄され山に帰りかけていた所に、こんな農耕行事が残っているはずもなかったのです。

 「虫送り」とか「虫追い」といわれる行事は、農薬のなかった時代に百姓が「ウンカ」などの害虫から稲を守り豊作を祈願して行ったものです。
 やり方は色々あったようですが、基本的には『火』を使います。
 稲の束や松明を焚いて田の畦を歩き回ったりしながら、色んな掛け声などをかけて回ったものです。
 虫が火に集まり飛び込んで死ぬという様から思いついた行事なのでしょうね。
 実効性は非常に薄いですが、気持ちは分かりますね。

 この行事の主役は「子供」だった所が多いようです。
 宵の口の行事って「名月の夜」だとかを含め結構子供が主役になることが多いです。
 祭りなどでも多いですし、日本は子供を大切にする国だったのでしょうね。
 「跡取り」なんて言葉を今でも大事にしていますからね。

 千枚田の「虫送り」は昭和28年まで残っていたそうです。
 戦争が終わり、サンフランシスコ条約が締結され、日本が独立したのが昭和27年ですから、まだまだ「戦後」と言う時代だったのです。
 独立も果たし、工業の復興も進み、若い労働力をどんどん田舎から吸い上げてゆく時代ですからこのような農耕行事が消えて行ったのでしょう。

 復活したのは・・・
 「熊野古道」が世界遺産に指定された平成16年・2004年です。
 お分かりかと思います・・・
 復活も地域からではなく。「観光」だったのです。
 人も居ない、子供も居ない丸山地区で「虫追い祭り」が出来るはずも無いのです。
 復活してすぐの頃の映像などでは、紀和町の子供たちが各地区から集まって松明を持って歩き回っていました。
 昔ながらの素朴なものだったようです。
 しかし・・・
 役所肝いりの観光行事です。
 どんな風に育つか皆さんでも想像できると思います。
 「企画屋さん」が考えるような「素晴らしい」物になっているようです。
 一昨年には棚田に1000本、昨年は1340本の松明を立てて「幻想的」な光景を作り出したのだそうです。
 残念ながら私は一度も出かけていません。
 熊野市内で話題になることも無いですからね。
 観光ですから「費用対効果」なんて野暮な事を言ってはいけないのだそうです。
 でもわたしゃあ野暮なのでねえ。

 今年は 7月9日・土曜日 19:00~  だそうです。
    18:00からは「夢輝のあ」なんてののミニコンサートがあるようです。
 入場料なんて要りません。
 ただ・・・
 足場の悪い棚田の夜ですから気をつけてください。
 旧暦の10日ですから天気がよければ足元が見える程度の月明かりがあるはずですが、梅雨時ですからね。
 それと、押すな押すななんて人手にはならないと思います。
 ただし、腹ごしらえをして乗り込んだほうが良さそうですよ。
 カメラを持ってゆくなら三脚も忘れないように…
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熊野市周辺地図です
 

by je2luz | 2011-06-22 09:47 | 熊野 | Trackback | Comments(0)
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