LUZの熊野古道案内

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2011年 05月 12日

熊野の旅 熊野と津波

 熊野市は東南海地震の震源地とされる地域の中ほどにあります。
 東海地震も見える範囲と成り、かろうじて半島の影のなくかな?というのが南海地震の震源地です。
 津波と言うやつは少々距離が違ってもそれだけでは衰える要因には成りにくいようです。
 
 今日の朝日新聞では「東海地震」によって起きるであろう「津波」の各地での予想が出ています。
 海底と海岸線の地形に大きく左右される津波の高さは、震源に近いはずの豊橋の6.17mに対し熊野は8.77mとなっています。
 しかし、熊野の場合、木本町と有馬町は外海に面していても緩やかなカーブを描いた直線に近い形の砂利浜です。
 それから北の大泊・磯崎・新鹿・遊木・二木島・甫母・須野などはリアス式入り江の中の集落です。
 外海では同じ高さの波が襲ってくるはずですが、陸地に届く時の高さがまるで違ってきます。
 8.77が2倍で済めば17.54mです。それでも日本一に近い海抜を誇る木本堤防を越えます。
 何しろ、陸に上がっても時速数十キロで走りますからね。
 これが三倍になると26.31mです。
 三陸の宮古市では38mなんて所まで波が走ったようです。
 
 昭和19年1944年の東南海地震でも、事実上無事に済んだのは有馬と木本でしたが、ここまで予想が大きくなると、この二つも被災する可能性が出ます。
 まして、大泊以北は、皆が無事に逃げ切る事を祈るだけです。
 これからの防災工事は逃げ道の確保が最重点です。
 これまでは台風の高波対策でしたからね。

 こうした記事を書くと、市内から非難の声も出ます。
 「消極的だ!」
 「脅すな!」
 「不安が増す!」
 確かにそうですが、津波と喧嘩して勝てるわけが無いのです。
 それに、人間の脳が「嫌なことは忘れてしまう」と言う特性を持つので、今のうちに全員の頭に刷り込まないと助からない人が増えるのです。
 
 リアス式のところでは東海地震でも海抜20m以上に逃げておかなくてはならないのでしょうね。
 まして、目の前の「東南海」となると、宮古の例からすると40mですか…
 大変なことです。
 大泊では民家のあるところでそんな高台は無いですね。
 新鹿でも保育所ではまだ低い・・・
 遊木の小学校も低い…

 津波の到達時間も。わたしが「早ければ5分くらい」と言っても、普通の人はどういうわけか20分から40分などと思い込んでいます。
 これも困ったものです。
 確かに5分とか6分と言うのは目の前の海域が震源地になったときですけどね。
 でも、東南海の震源候補地はそんなに長く無いです。
 目の前になる確率も高いですね。

 私が20年余って取り組んできた木本堤防問題は「台風の高波対策」です。
 残念ながら巨大津波の対策は出来ません。
 できるのは「樋門・ゲート」の閉鎖くらいです。
 それに伴う、浜へのアクセス用の階段設置は実現に向けて交渉中です。
 これが最高の積極的対策でしょう。
 しかし、これも木本限定になってしまいます。
 
 平地があって人口もある新鹿、人口も平地も無いけど逃げる場所の確保が難しい甫母・・・
 熊野だけでも大変なのに、四国から静岡まで全域の話ですね。
 怖がっていたのでは日本には住めません。
 中国でもインドネシアでもトルコでも駄目ですね。
 安全そうなのはブラジルくらいでしょうか?

 地震なんてのは、英語の言うように、「地球がほんの少し身震いするだけ」の現象なんですよね。
 くしゃみでもすれば、人類なんて居なくなるでしょう。
 その後で、鯨やイルカが陸に上がって繁栄するのかもしれません。
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熊野市周辺地図です
 

by je2luz | 2011-05-12 10:53 | 熊野 | Trackback | Comments(2)
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Commented by riko at 2011-05-21 09:23 x
はじめまして。私は有馬出身です。
今回の地震で「明日は我が身」と思うようになりました。
防波堤に関して、地元民はもっと考えていくべきだと思います…。
Commented by je2luz at 2011-05-21 10:46
 堤防のなかった時代を含めて、今までの津波の記録、地形からして木本から有馬、阿田和までの海岸は通常の東南海や東海地震では問題ありません。
 台風の高波の対策はほぼ完了しています。
 巨大な津波に関しては人間の構築物では止められません。逃げることが一番です。「地震てんでんこ」と言う三陸の教えが一番ってことです。
 有馬で一番やばいのが羽市木なんです。
 地元では以前から逃げる事を想定して道の管理などやっていますね。


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