「那智黒」と言っても飴玉ではありません。
飴玉の名前の元になった黒い石です。
「黒色粘板岩」と言うのでしょうかね。
きめが細かくて真っ黒…
碁石の黒石や硯に使われています。
でも、両方ともに昔ほど需要がありません。
硯のごときは同じような石が採れる中国におしまくられました。
習字も漢字も向こうから来たのだし、当然硯も本家は向こうですね。
おまけに、手間ひまの掛かる硯は人件費の安い所に勝つことはむずかしいです。
と言うことで…
那智黒石のふるさとでは他の方向に活路を求めようと何十年も前から模索しています。
でも、「真っ黒な石」ですし、そんなに光る訳でも無いので、置物を作ってもアクササリーを作っても…
それでも、何社かは頑張り続けています。
今日の「仮谷梅管堂」さんは、熊野市の中でもだた一箇所那智黒石の採れる町。「神川町」にお店があります。
観光客が多く来る所でも無いし…
でも、和風の建物の中に展示しています。
こうした製品の多くは、原石を削りだすのではなく、粉末にした石を樹脂で固めて作ったものです。
整形の自由度が上がりますし、石の歪もなくなるのでよいとも言えますね。
材木の欠点を抜いた集成財みたいな感じです。
ここの商品も市内各地のみやげ物店で入手できます。
日本で「那智黒石」を産出するのは熊野市神川町だけなのです。
熊野市周辺地図です