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LUZの熊野古道案内

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2011年 04月 08日

熊野の旅 今年も「さらたけ」

 童謡の「背比べ」には…
 「柱の傷はおととしの 五月五日の背比べ・・・  ・・・
 … … やっと 羽織の紐の丈」 てえのがありますし、この季節になると…
 「目に青葉 山ホトトギス 初がつお」 なんてのもあります。
 でも、ここ木本ではそれよりも何よりも、季節を感じさせるのは、『サラタケイカ』です。
 小さなイカで何の変哲も無い物です。
 同じようなイカでは、「赤いか」「剣いか」なんてのも並びます。
 なのに、木本の人は『さら丈』を特別扱いしてきました。

 正体は「スルメいか」の子供です。
 孵化してしばらくは近海でうろつきますから、その時期に捕る物です。
 色は写真のように白く、まさに「スルメいか」なのですが、大きさは「小皿」の丈なのです。
 先日までは、やたらと小さい、「ぐい飲み」サイズのが出ていましたが、ようやく「皿の丈」になりました。

 この「サラタケは、茹でて食べますが、当然のように「わた」ごと茹で、「わた」ごと食べます。
 その「わた」が他のいかより美味しいのです。
 「身」「すみ」「わた」のバランスが非常に良いから人気があるのです。
 でも、昨日買ったのは、『腹ペコ』の時間に網を入れたらしく、「わた」が少なくて、味が出ませんでした。
 いかなんてものは、丸々しているときは「肥満」ではなく、『満腹』なのですからね。
 うーーーん
 見るからに「腹ペコ」ですよね。
熊野の旅 今年も「さらたけ」_d0045383_9432414.jpg

 茹でた「さらたけ」の食べ方は、酢を掛ける人、醤油を追加する人、おろし生姜を添える人…色々あります。
 口にする時には、「イカの耳」の部分をちょいと咥えて食いきって引張ります。
 すると、その尻尾の部分にくっ付いて、細くて透明な「イカの骨」が抜けてきます。
 それは、手で取って皿の隅においておきます。
 他はそのまま足の先まで食べます。
 本来は少し固いはずの、目玉やくちばしも柔らかいですからね。
 くちばしの部分を、この辺では、「からすとんび」と呼んでいました。
 大きくなると、まるで、カラスやトンビの嘴うのように見えますからね。

 サラタケだけではなく、イカの類は餌を丸呑みしますから、体の半分もあるような鰯などを飲み込んでいるやつも居ます。
 どうみても、胃薬が欲しそうな感じですね。


熊野市周辺地図です
 

by je2luz | 2011-04-08 09:47 | 熊野


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