近大高専の名張移転は大きな話題になっていますが、本当はもっと怖いことが次々に起きています。
たしかに、高専の転出は人口も一気に減るし、職場も減りますから目立ちます。
でも、これからの進学生がどこかに通わなくてはならない事態が起きる訳でも無いです。
「県立木本高校」「県立紀南高校」の二つを維持するのがやっとの生徒数になるのですからね。
そして、目の前でそのうちの一つを閉めなくてはならなくなるのです。
それを予測できるのが出生数、児童生徒数ですから間違いの無い話になるのです。
去年の春に山間部、飛鳥町の「小阪小学校」「日進小学校」「飛鳥小学校」が統合し、「「飛鳥小学校」と言う名の楽器う一つになりました。
二十年余り前から統合が言われていてやっと統合したのです。
そして二つの小学校が廃校になりました。
これは「学校統合」なので少し話題になりましたが、この三月で休校になる小学校があることは話題にもなりません。
「熊野市立荒坂小学校」が児童数の減少で休校になります。
6名だったのが3名になるのです。
父兄からも、「少しはまともな学校生活を送らせたい」と言う要望もあり隣接の「遊木小学校」へ通うようにしたのだそうです。
この「荒坂小学校」でも、3・2・2・3・2・3・4と児童数の推移が予測されているのです。
このように、児童生徒数、高校進学予測数などは15年間も読めるのです。
だから、「県立木本高校」と「県立紀南高校」の二つを存続させること自体が難しくなるのも読めているのです。
「職場が無い」と口を揃えますが…
元々熊野にあった、海は残っています。山も残っています。農地も荒らしただけで減っては居ません。
でも、親たちはそれを継がせるつもりもほとんど無かったのです。
私も子育てで「帰って来い」とか「跡を継げ」なんて一度も言っていません。
今よりはるかに山林が良かった時でも先の読めない林業を継がせたらかわいそうだからです。
国の流れが明治以来、都市集中、二次産業三次産業重視でしたからね。
地方自治体は競争で工場誘致に走った時期があります。
固定資産税の免除など「よその人には優しい施策」で引っ張ってきた工場も、利益が見込めないとなると
綺麗さっぱり田舎の人の首を切り、海外移転して行き、日本中に廃墟の山を築きましたね。
いまだに田舎では工場誘致の夢を見ています。
工業団地を造成する自治体も未だにあります。
熊野市もその一つですけどね。
今の子供が全部ここに残っても…
将来の人口は????
分相応に飯を食おう…
などと言うと嫌われます。
でも、まず、「分相応」からでしょう。
70歳代の人を対象に産業起こしをしてもねえ…
「生きがい対策」「小遣い稼ぎ」と言えばよいのですが、「産業起こし」で無いと金が出せないようですけどね。
熊野市周辺地図です