久しぶりに「熊野古道・松本峠」に行ってきました。
相変わらず静かで爽やかでした。
「世界文化遺産」って感じ一杯のベトナムの遺跡から見ると頼りないですけどね。
ああして、具体的に物があり、荒れていると、誰が見ても「遺跡」であり、「文化遺産」に見えます。
それに引き換え、「熊野古道」は取り立てて何も無いです。
「紀伊山地の霊場」の方は建物もあるし謂れもはっきりしていますから、誰が訪れても「文化遺産」に見えますけどね。
いつも言うように、何も無いところに何かを感じなくてはならない「世界文化遺産」ですから、大変です。
「何かを見たい」と言う観光客には向きませんね。
だからと言って、お役所主導でいらない設備を作るのは困りものです。
国を破綻させてまで…
そんなものを作ったからって熊野古道歩きの人が増えるわけではありません。
たまたま来た人が「立派なものを作ったもんじゃ!」とか「無駄遣いじゃのう」と思うだけです。
地元の一部の文化人が「これで体裁が整った!」とか「観光客が増えるじゃろう」と思うのです。
極端な話、休憩所が無くて、道端で腰を下ろすしかなくても、「熊野古道」を知りたい人には問題は起きないのです。
せいぜい、公衆便所があるかトイレを貸してくれる家があればよいのです。
そんな不便を押してでも、四国八十八箇所をお遍路さんは回ります。
もっと、不便で怖い道筋を歩いてきたのが「熊野詣」なのです。
会館を作るより…
「ご苦労様です」の気持ちが地元にあることが大切でしょう。
つまり、「熊野古道」を観光化して食い物にしようと言うのが間違いなのです。
こんな事を言うので嫌われますけどね。
でも、日本中…世界中…を相手に、中途半端で太刀打ちできる訳が無いのです。
と言うことで…
「何かが見えるかどうかはあなた次第!」
確かめに来ませんか?
熊野市周辺地図です