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LUZの熊野古道案内

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2011年 01月 12日

熊野の旅 冬装備

 紀州・南紀は紀伊半島の先のほうで太平洋に突き出しています。
 海岸線はフィリピン沖から流れてくる「黒潮」と言う温水のおかげで随分暖かいところです。
 と言っても、この時期の風は北や西からになるのでこの暖かい海流を有効には使えていないのです。
 冬に大きく働くのは裏に控えた「紀伊山地」の方です。
 今は「紀伊山地」と言いますが、私の習った社会の教科書では「紀伊山脈」になっていましたね。
 地形的に山が繋がっているのではなく、幾重にも固まっていると言うことで、「山脈」ではなく「山地」になっちゃったようです。
 この紀伊山地の中には「果無山脈」なんてのも含まれて居ますが、名前ほど大きなものでは無いです。

 この、紀伊山地は真ん中に「大台ケ原」なんて高地と、「大日岳」「釈迦ヶ岳」なんて高い山もあります。熊野市内でも1000mを超す「保色山」なんてのがあるくらい、結構山は高いです。
 防風林は高さの倍まで有効…なんていわれますから、山だってかなりの広さで後ろを守っているはずです。
 日本海・東シナ海を渡ってきた寒い風と雪がこの山に遮られてこの南紀には吹き込みにくいのです。
 関東では長野から赤城山にかけての山塊があっても、その後ろの平野が広すぎて、上州などは空っ風の名所になるくらいです。
 その点、山の後ろに平地がほとんど無い紀伊半島は山塊の恩恵をまともに受けることが出来ます。
 典型的なのが「波田須」です。
 紀伊半島でも一番暖かいと言われますが、北と西が山で、前が海…平野もなく山の斜面に張り付いています。
 北風なんて当るはずも無いのです。

 こうして、南紀を守っている「紀伊山地」は日本海から押し寄せてくる冬将軍の軍勢を一手に引き受けます。
 先日来の寒波でもこの海岸線では雪もちらつきませんが、峠の向こうの「伯母峰」や「前鬼」の山々は真っ白に雪化粧しています。
 あの、すぐ下には奈良県の吉野郡の村や町があるのです。
 奈良の都、京の都より南にあるのに、「寒いところ」の代名詞になった「奥吉野」です。そして「高野山」です。
 冬将軍はそちらの受け持ちで、秋の台風はこちら側の受け持ちです。
 近年の台風はかなりコースが変わってきていますが、台風と言うものは山を越えるのを嫌がって避けて通ります。

 紀伊半島に向かう台風は四国沖で考えます。
 「紀伊山地を越えるのはしんどいし…紀伊水道に入ろうか…潮岬の沖を通ろうか・・・」
 大体、どちらかになるのですが、近年の台風は四輪駆動になったのか平気で山を越えますね。
 だから、室生寺の五重塔が倒れた木でやられたりします。
 どのコースに進んでも、東斜面の海岸線は豪雨になります。
 平野部をのたのた走る川が無いので水害は少ないですけどね、

 と言うことで、このあたりは、家も作物も車も冬装備がいい加減です。
 水道はむき出し、冬野菜の霜対策など無し、車のタイヤはノーマル・・・
 でも、一山裏と峠は別世界です。
 毎晩、マイナスの気温に落ちます。
 他所の人でも「ノーマルタイヤ」のままの人が居るようですが、こちらに来る時はほんの少しの「チベット領のような区間を越すためにスタッドレスを履いてきてください。

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  こんなブログも書いています◆
   ★★
   


熊野市周辺地図です
 

by je2luz | 2011-01-12 09:43 | 熊野 | Trackback | Comments(0)
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