LUZの熊野古道案内

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2005年 07月 09日

熊野の旅 紀勢線 波田須駅

 大泊を出た列車はすぐにトンネルに入ります。これから先は6割がトンネルと言う区間に入ります。
 トンネルから出ると右側には『熊野灘』が広がります。熊野灘は黒潮本流が流れています。この『黒潮』はその名の通り黒い色をしています。普通の日本近海の海水より、塩分濃度が高いそうです。
 この辺の子供の描く海の色は『水色』ではなく『濃紺』です。日本海の冬の海のように『灰色』ではなく、きれいな深い青です。この海を見て育った者にとっては海の色はこの色なのです。
 この『波田須駅』(はだす)は全ての駅に駅員が配置されている国鉄時代に開設されましたが『臨時駅』の形で作ったので、最初から駅員は配置されませんでした。
 駅には駅前広場どころか車の入る道路もありません。やっとこさ単車が通る道があるだけです。その先の車が通れる市道もあとから作ったものです。
 この駅の周辺には熊野古道『大吹峠』(おおぶきとうげ)や『徐福の宮』があります。
 この駅に降りると『どうしてこんなところに駅を作ったのだろう?』と、思うでしょうね。トンネルとトンネルの間の隙間に作ったようなものです。
 鉄道は海岸線輪は知っていますが、集落は急斜面を開墾した棚田の上にあります。国道も集落間連絡道路として作ったものをあとで指定したものなので山の中腹を走っています。そこまでの道は息切れ無しでは登れないほど急なものです。
 この道すがら、みかん畑があります。みかんの木越しに海が光って見えます。『みーかんーの はーながー さーいてーいるー』と、童謡の一節が浮かんでくるでしょうね。この唄も今の子供は知らないとか言いますが、この景色は日本人の心にある原風景の一つです。初めて来たのに懐かしい・・・ この駅で降りて散策される時は必ず食料は持参してください。過疎地の常で昔は何軒もあったお店やさんがなくなっています。忘れると、せっかくの景色が空腹でかすんでしまいます。





by je2luz | 2005-07-09 14:20 | 熊野 | Trackback | Comments(0)
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