このところ「熊の物産振興会」の仕事で商売人の店の写真撮りに廻っています。
その関係で振興会の会員の人と話をすることも増えています。
「物産振興会」に入っておられる方ですから、商売の方も熱心な方々です。
商売は多種にわたるのですが、その人たちの受け止めている「観光」は役所や文化人の物とはかなりずれていますね。
どちらかと言うと私の論に近いところもあります。
「熊野古道には一杯来て見ていって欲しい…でも、熊野古道歩きは銭にはならない…」と言う物売りの受け止め方です。
普通の物見遊山の観光客とは種族の違う集団ともいえますからね。
無駄な土産物、こじつけた「熊野古道〇〇」などと言う名前のお菓子を買って帰るくらいなら、もう一度歩きに来たい…という、旅人としての本質を持っていますからね。
中高年が多いのでお金はないことはないはずですがね。
同じ年代でも、香港やパリに行く観光客はいまだにどっさいこんと土産を買うようですけどね。
何人もの方が、「本当は買って欲しいけど、買わんわなあ…」と、嘆く感じでした。
それでも、「熊野古道」は大事な資産と言うことは共通しています。
商売は「熊野古道」に少しは便乗しても別のところでやらないと駄目だと苦労しているようですね。
「坂本竜馬」のブームに乗って「竜馬〇〇」なんてのが一杯出て、そちらの方はドラマ人気に乗ってやってくる物見遊山の観光客に売れているようです。
今までも、朝の連ドラ、大河ドラマなどに乗った観光地が出来、数年間はうまい商売をしたところも多いです。
しかし、夜の関心は移って行き、地元だけが栄光をしのぶ…
中々、継続できないものです。
この辺だって、「旅路」の頃には何もない「竹林」だけの尾鷲にどっと伯母様が押しかけたのですけどね。
「挽歌号」なんて縁起の悪い名前のバスを走らせたら客が来たなんて町もあったのです。
そんなブーム、祭りのあとは余計に寂しいものです。
でも、前宣伝に期待を持たされ、「祭」さえないのはもっと寂しいですね。
歩いているのが「今流お遍路さん」であって欲しいのです。
それを無理やり「観光客」にしちゃおうなんて…
「世界文化遺産をなんと心得る! 懲らしめておやりなさい!」
と、光圀公ならおっしゃるでしょう。
こんなブログもはじめました。
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