神志山駅を出てすぐに、志原川にかかる鉄橋になります。この川は
産田神社のそばを流れる『産田川』と左手奥に入り込んだ
『神木(こうのぎ)』から流れ出る志原川の合流したものです。
この川の河口は七里御浜の砂利によっていつもふさがれて居ます。そのため。川としては小さいのですが、遊水地となる湿地帯が広くなっています。その湿地帯は可能な限り水田にされていますが、台風シーズンになると海があれ、河口が閉塞するので、毎年のように水没してしまいます。
その被害を防ぐために、この周辺の稲の作付けは非常に早くなっています。早場米を作ると言う目的ではなく、一日でも早くして、台風を避けたいのです。
このあたりでは月遅れのお盆、8月15日を過ぎるとすぐに稲刈りに入ります。
この志原川は沼地状態になっていますが、うなぎが豊富で、昔からの漁法で、カギの付いた棒で泥を引っかいてうなぎをとる方法が生き残っています。
私のように清流大又川でのうなぎ釣りをしていたものからすると、泥の中のうなぎは食べる気はしないのですが・・・しかし、全国的に見ると泥のあるところのうなぎの方が多いのですね。
この鉄橋を渡ると、列車は熊野市に入ります。地名は
志原尻(しわらじり)と言います。尻は河口の意味です。
ここの河口のそばの松林の中に
『竜宮さん』が祀られていますが、祀っているのは竜神さんで、この厄介者の志原川を納めてもらうために祀ったそうです。小さな小さな祠と石灯籠があるだけです。
カメラは
イコンタ523/16 テッサー75mm