今の紀北町紀伊長島区、旧紀伊長島町長島の国道42号線脇にある造船所がなくなるようです。
湾の一番奥にあり波も静かで造船所には向いたところで、そこそこの大きさの船も作っていました。
と、言っても大型船を作るわけでは無いので目立たないものでしたけどね。
ここではずっと以前に、アメリカのテレビドラマ「SHOUGUN」に使った大型木造船が置いてあったことがあります。
ここで建造したのでしょうね。
『SHOUGUN』は三船敏郎・島田陽子・高松英郎・フランキー堺などが出演したもので、当時は話題になったものです。
中身はウィリアム・アダムズ(三浦按針)を描いたものみたいですが見たことが無いです。
昔は各地にあった小さな和船を作る造船所がどんどんなくなってしまい、小型の貨物船や遠洋の漁船などを建造する造船所が少しずつ残っていたのですが、その一つの「長島造船所」の日も消えるようです。
今の沿岸用の小さな漁船はグラスファーバー、プラスチック船です。鉄の船主体の長島造船の仕事には向かないのでしょうね。
ドック機能も止まるのかどうか分かりませんが、紀伊長島の歴史の一幕が閉まる事には違いは無いでしょう。
こうした経済面の動きに関しては。「平成の大合併」も「世界遺産」もほとんど役には立たない様です。
紀北町に留まらず、全国の田舎の町共通の悲しい現実ですね。
増えるのは公共施設とイベントばかり…と、までは言いませんが…
農家の戸別所得補償では無いですが、田舎はそれに近い状態なのですね。
だって、人口の1/3以上が年金生活者なんです。
それえも、そのほとんどが「国民年金受給者」と言うわけですからね。
年間所得100万以下…
購買力なんてねえ…
「SHOGUN」が作られたのが1980年、劇場用に編集されたのが日本で公開されたのも同じ年です。
今から30年前…昭和55年…
日本がまだ元気だった頃ですが、田舎の衰退は随分進んでいた頃ですね。
戦後、一学年5クラスだった木本小学校が一クラスになった頃ですからね。
熊野市周辺地図です