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LUZの熊野古道案内

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2009年 12月 04日

熊野の旅 春の準備 

 山の雑木が冬支度をする頃、杉と桧は春の準備に入ります。
 動物と違い植物は寿命が長いですから、人間が勝手に「古木」なんて呼んでいる木でもちっとも古いと思っていないようです。
 今の人間は80年ほどしか経っていない杉を「古木」「大木」なんて呼びますが、杉は縄文杉のように環境が許せば、千年、二千年、三千年と生きられるのです。八十歳、百歳では幼齢期なのかもしれません。屋久島では『小杉』にも入れてもらえない樹齢でしょう。
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 この雨の粒が少し残っている杉の葉っぱですが、どうやらこの木はそんなに花を咲かせないようです。
 このような杉の枝の先端に米粒のような蕾を蓄えるのです。
 そして、二月から四月に掛けて開花して花粉を散らすのです。
 雄花が先端に付き、大き目の雌花は少し丈夫な内側に着くのです。
 元来、杉や桧は雑木山であちこちに点在しながら勢力を伸ばしてゆく植物だったわけです。
 きれいな花を咲かせ、蝶や蜂を呼び寄せて花粉を運んでもらうのではなく、風を頼りに雌花にぶつかれば幸い…というような受粉形態ですから、思い切りたくさんの花粉を撒き散らす必要があったのでしょう。
 太古から今のように、杉山、桧山で育つようだったらこんな進化はしなかったでしょうね。

 昔はこの杉の蕾も遊び道具だったのです。
 「紙鉄砲」は年中やれるのですが、この「杉鉄砲」や「茶ノ木鉄砲」はシーズン限定です。
 両方ともに冬のものです。
 「茶ノ木鉄鋼」はお茶の木の蕾を玉に使うものなので、蕾が少し大きくなって一部が開花し始める時期、真冬にしか遊べません。
 「杉鉄砲」も同じ頃です。
 これらの鉄砲は、竹を切って自分たちで作ったのです。
 「肥後の守」はこんな時、大活躍したものです。
 一発目の弾を込めて内側のピストンになる棒で先まで送っておき、二発目の玉をお尻に入れピストンを勢いよく押します。すると、空気銃のように中間の空気が圧縮された圧力で前の玉が勢い良く飛び出します。
 茶の木の蕾は柔らかいですから、空中で破裂してそれこそ「花のように」散らばることが多くて、中々、相手にあたりません。
 杉の蕾は固いので、空中分解しないで飛んでくれます。
 しかし、なんといっても2-3mmの小さなものなので、鉄砲も笹竹のような細いもので迫力がありません。
 小さい割りに結構良い音がしますが、遊ぶときのムードが…
 今だと、『出来た出来た』『飛んだ飛んだ』で満足してお終いでしょうけど、私が子供の頃はそれで本当に遊んだわけですからね。

 杉の雌花を使った鉄砲などで遊んだし、年中山の中で遊んだのですが、今のように。「花粉症」なんて言葉も無いし、マスクをした子なんか居ませんでしたね。
 普段から鼻をたらした子は今よりうんと多かったですが、花粉症では無かったですからね。
 食い物が変わって、日本人の体質が変わったのでしょう。
 若禿げが増えたのも同様でしょうね。
 体が大きくなり、胸も大きくなったけど不都合も起きているようです。
 杉は人間が増えるより前から日本にありましたし、花粉症は近代病です。
 決して悪者ではありませんよ。
 悪者なら、神社やお寺や日光街道などに植えないはずです。


熊野市周辺地図です
 

by je2luz | 2009-12-04 11:58 | 熊野 | Trackback | Comments(0)
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