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LUZの熊野古道案内

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2009年 11月 24日

熊野の旅 育生町 大森神社 どぶろく祭り 1

 今でこそ、地ビールだワインだとあちこちで酒が仕込まれますが、日本では酒を製造する事は難しかったのです。
 醗酵文化といわれるほど、発酵食品の多い日本ですが、こと「酒」に関しては、『アルコール専売』と言う税収を目的とした規制の網がきっちりかぶっているからです。
 戦後の物資が乏しい頃には、闇で酒を造ろうという人間も多かったので、警察の方も目の色を変えて摘発に走り回っていたのです。
 今のように、「酒かす」をお湯で溶いた「甘酒」ではなく、きちんと「麹」を使った甘酒を仕込む家も結構あったのですが、こいつを少し置くと「どぶろく」のようにアルコール度がどんどん上がってしまいます。
 「甘酒」は良いけど「どぶろく」は作ってはいけないのです。

 こんな厳しい、「酒製造」の規制でも、『伝統』と言うものの力で、「どぶろく」の醸造を認められてきたところがほんの少しあります。
 その一つが、熊野市育生町の『大森神社』です。
 何しろ、建保元年(1213)…鎌倉時代から伝わっているとされる物ですから、国のほうもやめさせられなかったようです。

 『大森神社』はそんなに大きな神社ではありません。
 「尾川川」のほとりに鎮座するこじんまりした宮様です。
 育生に入るとここの森はあちこちから見えてはいるのですが、周囲の山々に溶け込んでしまい、見落とすくらいの物です。
 境内には杉の古木もあるのですが、神域は割合と樹齢の若い木が多いのです。
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 前夜の雨が止み、日が差し始め、地面からは水蒸気が立ち上り、写真には上手く写りませんでしたは「光芒」が走る中々の風情でした。
 お祭り当日、神事が始まる時間だと言うのに、参道はこんな感じです。
 人口も激減しているので、地元の人で神社が埋まる事はなくなってきたのでしょう。
 一寸離れたところに大きな駐車場が用意されていますが、「祭りは今日のはずだけど…」と、思うほどしか車がありませんでした。
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 800年も続くお祭りが伝わる神社ですが、「社」は小さく「祠」のような物です。
 広めに作られた石垣に囲まれた神域の中に設えられた祠は精巧な「春日造り」のものです。
 両脇には「稲荷さん」と「阿須賀神社」の小さなものが祀られています。
 そちらは見落とす程度のものですけどね。
 この神社も尾川・長井。粉所の氏神様。鎮守様だそうです。
 祭神は天児屋命(アメノコヤネノミコト)とか…天照大神ではないようです。

 歴史も謂れもある神社とお祭りですが、参拝客?の目当ては、神事が終わってお昼頃から始まる「どぶろく」の振る舞いと出店にあるようで、神事の行われている時間には人もまばらで、来ている人も杉木立で日が当たらない境内には入らず、イベント会場のほうでくつろいで待っていました。
 もっとも、やってくるのは「氏子」ではなく、物見遊山の人なんですから、当たり前なのでしょうね。
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 駐車場から「大森神社」へ向かう道筋は、ぽつぽつと神社の幟もあるのですが、近付くとこんな看板が並んでいます。
 今の時代ですし、地域外の客が殆んどになってきているし、札立越え、一の水越え、神川経由、西山経由…どの道を来ても山道でちょいと運転を間違えれば転落する道中です。
 昔のように、酔っ払って帰ってもせいぜい田んぼに落ちる程度と言う地元の人とは違いますし、ご時世ですから、「飲ませた方」にも責任がありますからね。
 しかし、『どぶろく祭り』の道すがら、この看板を見るのもねえ…
 飲む気の無い私から見れば、漫画チックに見えますけど…

カメラはソニーα350+シグマ10-20ズーム


熊野市周辺地図です
 

by je2luz | 2009-11-24 11:20 | 熊野 | Trackback | Comments(0)
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