日本の祭りで代表的な出し物は『神輿』でしょう。
『神輿』は神様が乗って社から出るものです。
まあ、「お召し列車」みたいなものですね。
精巧に組み立てられたミニチュアの社に補強と装飾をかねた金具が付けられ、大体においてキンキラキンのものが多いです。
そして、重さも見掛けより重くて、1トンを越す物がざらにあります。
重いみこしを大勢の若い衆が担いで練り歩く勇壮な姿が見せ場になるわけです。
神様が乗っている事はどうも忘れられがちなようです。
見物人はもちろん、『みこし』が『神輿』であることすら忘れている人が増えていますし、担ぎ手も少々忘れそうになるようです。
『ダンジリ』『山車』は人間が乗っても構わないのだそうですが、「神輿」には乗っちゃあいけないのだそうです。
このトラブルで、東京の『三社祭』の神輿が一年中止になった位ですからね。
木本神社の祭りの進行は恐ろしく遅いので、県警から派遣されてくるお巡りさんがあきれるのですが、先頭の新出町「だんじり」から始まって後ろが離れてしまわないように宿所のほかに細切れに止まってしまうのですが、この神輿も中々進みません。
木本神社の出立ちはお昼の十二時過ぎですが、600mほど離れた新出町稲荷に入るのが午後4時ごろです。時速200mほどなんでしょうね。
昔は結構荒れる神輿で、家の軒を削ったり、ぶっつけたりしたのですが、近年は一応おとなしく?なっています。
何しろ、本町通りは狭いですから、ちょいと練ればぶつかるのです。
神輿をぐるりと回すなんてことも出来ない幅ですからね。
この町の幅は昔から変わっては居ません。路面が「世界遺産」になってから石畳になっただけです。
かくして、神輿の最初の目的地の「新出町稲荷」まで、このような若い衆の集団、『神輿奉仕団』が担ぐのですが、最早、木本町の若い衆では賄えなくなっています。
それに、昔の若い衆と違い、体が大きくても『腰を切る』コツも知らないし、『肩を使う』と言う事には慣れていないので、持ち上げるのも、担ぐのも大変そうです。
これは全国共通でしょうね。
昔は、娯楽も少なかったからでしょうか、木本祭りを見物に近在からもやってきて、この狭い本町筋の唯一安全に見られる軒下には一杯人が居た物なのです。
しかし、近年ではその民家から出てくる人も多くて二人、ほとんどが一人だけだし、他所からの人も減ったし…
見物するには進行が遅く、動かない時間が多い出し物なので退屈でしょうけどね。
見物人の方が移動して見て回っていますからね。
そうすれば30分ほどで全部見られます。
神輿は、稲荷さんで一休みしたあと、浜に出て、海の汐で清められます。
その光景は結構様になるので見物人とカメラマンが増えます。
明日はそれを載せます。
カメラは
SONY α350+SIGMA10-20Zoom 10mmで使用
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